知恵袋

ステンレス製品は「錆びにくい」から長持ち!でも実は錆びやすいステンレスもあるんです

ステンレスは錆びないから、カトラリーや調理器具、水回りはステンレスがいいよ

と聞いたことはありませんか?

確かにステンレスは、普通の鉄製品と比べると長持ちしますが、絶対に錆びないというわけではありません。

実は、ステンレスと一言でいっても、いろいろな種類があるんです。

この記事では「錆びやすいステンレス」と「錆びにくく長持ちするステンレス」の見分け方をご紹介します。

そもそもステンレスって何?

ステレンレスのもとは「鉄」です。

その鉄を錆びにくくさせるため、クロムやニッケルを添加してつくられる合金のことを「ステンレス」といいます。

鉄にクロムを一定量以上加えると、表面にものすごく薄い膜(不導態被膜)ができます。

ぽとほたる
ぽとほたる
この膜が、錆びを防いでくれるんだって!

ちなみに、この膜、ひっかき傷などで破れても、酸素に触れる環境であればすぐに復活します。

ぽとほたる
ぽとほたる
半永久的じゃん!すごい!!

比率によってステンレスの錆びにくさが変わる

ステンレスを錆びにくくさせる、薄い膜(不導態被膜)は、クロムやニッケルが多い方がより錆びにくくなります。

ぽとほたる
ぽとほたる
じゃぁ、どのステンレスにもクロムとニッケルをいっぱい入れたらいいじゃん!

と言いたいところですが、クロムとニッケルを入れすぎると、成型が難しくなったり、値段が高くなったりしてしまいます。

ぽとほたる
ぽとほたる
簡単にはいかないのね・・・

磁石がくっつくかどうかも、錆びにくいステンレスを見分けるポイントです。

ぽとほたる
ぽとほたる
磁石がくっつくということは、クロムやニッケルが少なく「鉄」に近いってことだからね

家庭用でよく使われているステンレスは主に3種類

家庭用でよく使われているステンレスは主に3種類

家庭用のカトラリーや水回り用品として活躍しているステンレスは、実は3つの種類に分かれています。

18-0ステンレス(別表記:SUS-430)

これは錆びやすいステンレスです。

業務用の調理器具や、給食用のカトラリーなど、大量に同じものが必要な場所でよく使われ、金気(かなけ)と呼ばれる金属の臭いや味がしやすいのが特徴です。

値段はステンレスの中で一番安価で、商品に「ステンレス」「ステンレススティール」しか表記の無いものは、大抵18-0ステンレスが原料になります。

ぽとほたる
ぽとほたる
百円ショップのステンレス製品はほぼこれ

この「18-0」というのはクロムとニッケルの含有量を表すパーセンテージのこと。

クロムが18%:ニッケルが0%のステンレスですという意味です。

簡単にいうとクロムが錆びにくい皮膜を作り、ニッケルがその強度を上げているので、18-0ステンレスは鉄に比べると錆びにくくはなっているけど、膜が弱いので錆びてしまいやすいというわけです。

18-8ステンレス(別表記SUS-304)

18-8ステンレスは、家庭用のカトラリーとして広く一般的に使われています。

18-0では入っていなかった「ニッケル」が8%入ってるので錆びにくく、金気(かなけ)もそんなにしません。

18-8ステンレスから上のクラスは「高級ステンレス」と呼ばれ、カトラリーに限らず商品の原料として使われている場合は「18-8 ステンレス」などと表記されていることが多いです。

ステンレス表記の例
ぽとほたる
ぽとほたる
表記することによって、いい素材を使っています、錆びにくいですよーっという商品のウリになるからね!

ちなみに、上の写真はカトラリー食器で有名な「ラッキーウッド」のスプーンの裏です。

18-10ステンレス(SUS-304L)

18-10ステンレスは、普通に使っていればよほどじゃない限り錆びることはありません。

18-8は体調が悪かったりすると金気(かなけ)を感じることがありますが、18-10だとほぼ感じません。

ぽとほたる
ぽとほたる
個人差はあるけどね

ちなみに、建築現場などでは、最高級の錆びにくいステンレスのネジが使われていたりします。

まとめ

ステンレスの種類は「18-0」「18-8」「18-10」以外にもたくさんあります。

しかし、外見の見た目ではほとんど分かりません。

錆びにくく長持ちするステンレスを購入するときは、「18-8」やそれ以上の表記がきっちりとされているかを確認しましょう。

そしてもし、お店やお友達の家で出されたカトラリー食器に「18-8」以上の表記を見つけたら、

ぽとほたる
ぽとほたる
お!いいステンレス使ってるな

と心の中で思ってあげて下さい(笑)