生まれたての赤ちゃんには潜在的な「ミラクル(不思議な)パワー」が備わっていることが最近の研究により分かってきました。
しかし、生まれつき備わっているこの「ミラクルパワー」は生後まもなくいったん消滅してしまうとされています。
吸綴(きゅうてつ)反射
指を口に入れると吸いついてくる反応のことです。
生まれたての赤ちゃんでもおっぱいを上手にすうことが出来るのはこの「吸綴(きゅうてつ)反射」のおかげです。
外からの刺激に対して無意識に体が動く「原始反射」のひとつです。
赤ちゃんの口元や頬を指でつつくと、おっぱいを探すしぐさも反射行動とされています。
驚愕(きょうがく)反射
急に頭を下げたり、大きな音をたてると、赤ちゃんがビクンと反応して両手を広げて伸ばし、前にあるものを抱きしめるような動作をすることを「驚愕反射」といいます。
この反射も赤ちゃん特有の「原始反射」のひとつです。
お母さんの胎内にいる3か月ごろから出始めるため、初めての胎動の正体は「驚愕反射」が起きていると考えられています。
把握(はあく)反射
赤ちゃんの手のひらに指を置くとにぎる動作のことです。
赤ちゃんに生まれつき備わっている「原始反射」のひとつです。
ヒトがサルだった時代、生きるために母猿の胸にしっかりしがみついていた時の名残とされています。
親しみと怒った顔がわかる
生後10か月の頃に赤ちゃんにニコニコしながら「ダメ」と言うのと、怖い顔をしながら「ダメ」と言うので、赤ちゃんの反応を調べる実験がされました。
結果、笑った顔には反応を示しませんが、怖い顔にはそれまでの動作を止め、相手の顔をじっと見たり、泣き出したりしました。
赤ちゃんは相手の表情からどんな気持ちなのかを推測しているようですね。
赤ちゃんは人間の顔が好き
生後0か月ごろの視力は0.02ほどで、明暗はわかるものの、視野が非常に狭く、目から20~30cm先に焦点が合う程度の視力です。
しかし、ある実験によると、その赤ちゃんが興味を持って見つめるものは「人間の顔を描いたもの」で赤ちゃんが愛着を示し最初にその存在を認識するのは、ママ・パパの顔であることがわかりました。
このように赤ちゃんには生まれつき備わっている、生きていくうえで欠かせない力がついています。