知りませんでした。
では済まされない事実です。
町中で、結構前抱っこで自転車を走らせているのを見かけます。
かく言う私も、前抱っこで自転車に乗ってはいけない事を知りませんでした。
日本人の意識として
「赤信号みんなで渡れば怖くない」
のと一緒で
という感覚がありますが、違反すると以下のルールが適用されます。
- 3年以内に2回以上の摘発で、自転車講習を受けなければならない
- 従わない場合は、5万円以下の罰金を課す
この記事では
なぜ前抱っこで自転車に乗ってはいけないの?
自転車に乗る時は、抱っこ紐は使えない?
に焦点をあてて解説していきます。
パッと読むための目次
そもそも、前抱っこで自転車がダメって規則どこに書いてあるの?
幼児を連れての自転車の乗り方については、各都道府県の公安委員会が、道路交通法に基づいて発行する「道路交通法施行細則」に定められています。
「道路交通法施行細則」って?
各都道府県ごとに、決めることのできる交通規則です。
そのため、住んでいる都道府県によって、規則が若干異なります。
細かいルールは、都道府県によって微妙に異なりますが、基本的に「前抱っこ自転車走行」はどこの都道府県も禁止されています。
異なるのは、
自転車に乗れる人数
抱っこ紐で背負って自転車走行できる年齢
などの部分です。
例えば・・・首都圏4都県の場合
東京都の抱っこ紐を含む自転車ルール
16歳以上の運転者は、6歳未満の幼児1人を子守バンド(抱っこ紐)等で背負った場合運転できます。
しかし、幼児2人を同乗させた場合、運転者は幼児を背負って運転することはできません。
引用:自転車の正しい乗り方
埼玉県の抱っこ紐を含む自転車ルール
16歳以上の運転者は、おんぶひもで4歳未満の幼児を背負って、運転することができます。
また、幼児2人同乗用自転車の幼児用座席に6歳未満の幼児を1人乗せ、運転者がおんぶひもで4歳未満の幼児を背負って運転もできます。
ただし、四人乗り(運転者1人、幼児3人)は認められません。
3人乗りの場合、東京都では抱っこ紐の使用ができませんが、埼玉県では1人を幼児用の椅子に座らせて、1人はおんぶ紐で背負うことができます。
神奈川県の抱っこ紐を含む自転車ルール
16歳以上の運転者は、幼児1人を抱っこ紐等で確実に背負った場合、自転車を運転することができます。
また、幼児用座席に幼児を1人乗車させ、幼児1人を抱っこ紐等で確実に背負って運転も可能です。
ただし、幼児2人同乗用自転車の幼児用座席に幼児2人を乗車させ、幼児1人をひも等で背負って運転することは、禁止されています。
参照:神奈川県警察「自転車の幼児用座席をお使いのみなさんへ」
神奈川県警のホームページには、年齢が明記されていませんが、道路交通法上の幼児は6歳未満を意味します(道路交通法第14条より)。
千葉県の抱っこ紐を含む自転車ルール
16歳以上の運転者は、幼児1人を抱っこ紐等で確実に背負った場合、自転車を運転することができます。
また、幼児用座席に幼児を1人乗車させ、幼児1人を抱っこ紐等で確実に背負って運転も可能です。
参照:千葉県警察ホームページ「千葉県道路交通法施行細則の一部改正について」
千葉県は、神奈川県とほぼ同じルールとなります。
4県のほぼ共通している部分
幼児1人の場合で見てみると
- 自転車を運転する人は16歳以上
- 子どもは背負う(前抱っこは禁止)
となっています。
細かい部分については、自分の住んでいる地域の規則を、しっかりと確認しましょう。
一部地域によっては自転車走行の際、「抱っこ紐の着用自体を禁止」している地域もありますので、住んでいる地域の警察庁ホームページなどで確認する必要があります。
なぜ前抱っこでの自転車運転はダメなの?
前抱っこでの自転車運転は
●ペダルを漕ぐ足が赤ちゃんにあたりやすい
●赤ちゃんが動くとバランスが取りづらい
●視界が妨げられやすい
などの「危険が伴う」という理由で禁止されています。
社会の一員としても、赤ちゃんを守る親の義務としても、ルールはしっかり守りたいですね。
おんぶならOK?いつから自転車に乗れるの?
多くの地域では「おんぶなら自転車に乗ってもOK」としています。
赤ちゃんをおんぶできる時期は、首がすわる「生後3~4ヶ月」を過ぎたあたりが目安です。
いつまでおんぶで自転車に乗れるの?
いつまで抱っこ紐で自転車に乗れるかどうかは、地域によって異なります。
子ども1人を乗せる場合は、道路交通施行細則にて制限がなければ、抱っこ紐が使える年齢(大体2歳~3歳)まで使えます。
しかし、自転車に子ども2人を乗せる場合のおんぶは、4歳未満など地域によって制限を設けていることがあります。
ちなみに、1人座りができる1歳を過ぎた辺りからは、全部座席子供用チャイルドシートに座らせることができます。

おんぶで自転車に乗る際は、どんな抱っこ紐がいいの?
おんぶできるアイテムは
▶抱っこ紐(ベビーキャリー・子守バンドともいわれています)
▶おんぶに特化したおんぶひも
▶布タイプのスリング
などがあります。
抱っこ紐には、ベルトがついており、赤ちゃんをすっぽり覆うタイプなので、安全性が高い構造のものが多いです。
赤ちゃんの落下を防ぐためにも、赤ちゃんをしっかり固定するベルトがついた、より安定感があるものを選びましょう。
スリングは、抱っこ紐やおんぶ紐と比べると安定感がありませんので、自転車の運転にはオススメしません。
オススメのおんぶ兼抱っこ紐
抱っこ紐エルゴシリーズの「オムニ スリーシックスティ」は、対面抱き・前向き抱き・おんぶ・腰抱きの4通りの使い方ができます。
幅広の腰バンドのおかげで、腰への負担を軽減するだけでなく、赤ちゃんの安定感も増します。
頑丈な作りになっており、自転車でのおんぶにも最適な抱っこ紐です。
抱っこ紐でおんぶして自転車運転の注意点
当たり前ですが、抱っこ紐は正しく使用しましょう。
また、赤ちゃんが隙間から転落することを防ぐために、おんぶするときには、できるだけ高い位置でベルトをしっかり締めることを心がけてください。
その他にも
スピードを出し過ぎない
雨の日は自転車に乗らず、徒歩にする
荷物が多いときは自転車には乗らない
など、心に余裕をもって運転しましょう。

まとめ
前抱っこで自転車を運転していて、罰則を受け「知らなかった」では済まないのが法律です。
地域によって、細かな規則が微妙に異なるため、一度確認しておくことをおすすめします。
また、赤ちゃんと抱っこ紐のまま転倒すると、自分だけではなく赤ちゃんの大ケガにつながる危険性が高まります。
実際に、死亡や骨折などの事故がありますので、ゆっくりの運転を心がけ、十分気を付けて自転車を運転してくださいね。